遂に始動、ペレット床暖房!

この画像、なんだと思いますか?

実は弊社のオフィスにあるバーカウンター(別名”ねんぴ亭”)の床の熱画像です。

はい、そうなんですよ。遂に床暖房回路が動き始めました!

イタリアからストーブが届いてから今日の運転開始まで、ほぼ半年はかかったので無いでしょうか?キーアーキテクツのお施主さんの物件が最優先でしたので、

事務所の改修工事はずっと先延ばしになっていましたが(まだ天井全部貼っていないし・・・)、

今年の冬は絶対にペレット床暖房だ!と願っていたのでとても嬉しい気分です!

左から順にミーティングルーム、社長室、そしてそれぞれの部屋に温水を送っている設備室(ただの床暖房のヘッダーです)の様子がおわかりいただけます。設備室は奥行き40センチほどのキャビネットですが、写真の右側に映っている四角い箱が、下のフロアのペレットストーブから上がってきた温水の熱を受け取り、床暖房回路に渡している、プレート式熱交換ユニットというものです。熱画像からヘッダー等の断熱がテキトーなのがお判りいただけますか?これは設備屋さんの配慮で、このキャビネットがあるシャワールームが少し温まるように、だそうです・・・。

そして暖房の熱源は1Fのグリーンファインズにあるペレットストーブです。最大18kWの出力が出るこのペレットストーブの熱の8割は温水となって2Fにある弊社の給湯&床暖房回路に送られます。残りの2割はグリーンファインズの室内に、直接輻射熱として放出されます。1Fの床面積が2Fの半分程度であること、そして1Fの店主が暑がり、2Fの私達(主に女性スタッフ)が寒がりであることをふまえ、こちらの製品を選びました。しかしグリーンファインズは商店街に面して高性能なトリプルサッシを入れている本屋ですので熱ロスがほとんどありません。したがって”暑くてたまらない!”というクレームが飛んでくる可能性は十分あります。そこで、月曜日から土曜日は朝の7時半から10時までストーブを運転、夕方は5時から9時まで運転するように設定しました。これによって上下階共にエアコンの消費電力が少しでも減れば、このプロジェクトは大成功です。給湯に関しても今のところガスフリーとなっており、2Fの太陽熱温水を1Fにも分けている状況ですが、冬場はペレットストーブの温水が給湯をバックアップしますので、湯切れの心配が無くなりそうです。

そして一番心配だった排気管ですが・・・

FFストーブのステンレス2重煙突を転用し、煙突内で給気と排気を熱交換することで、

ペレットストーブからの80度近い排気の温度が58.8度まで下がっている様子が分かります。

という事は、外気は10度以上温められてストーブに入っているようなので、

燃焼効率がアップする事が期待できます。

今はまだこんな感じで露出しておりますが、これから周りの内装材を仕上げて綺麗に壁面に収まるデザインにいたします。実はこのペレットストーブは様々な困難を乗り越えて本日の運転開始に至りました。製品が勝手口の幅よりも1mm小さかったので奇跡的にこの場所に収まった事に始まり、本当は密閉回路の意味を判っていない設備屋さんがそれを隠して通常の(酸素を通す)架橋ポリを先行配管した事が後で発覚したり、内蔵ポンプの取りつけ部分のネジが海上輸送中に緩んでしまっていて密閉回路から漏気したり、挙句の果てはペレットのストレージタンクにメーカーが親切にも商品カタログを詰め込んだので、ペレットを入れても着火出来なかったり・・・。これで動かなかったらどうしようというプレッシャーが日々高まる中、今日遂に動作確認をする事が出来ました。これまで御協力いただいたエキスパートの皆様に、この場を借りてお礼申し上げます!また、年内にはお披露目パーティを執り行いますので折って御連絡いたします。

今のところ12月24日が濃厚でして、プレゼント交換もやりますのでご準備ください(笑)!

森みわ共著「あたらしい家づくりの教科書」

2016年9月1日発売

アマゾンで絶賛発売中!

東日本大震災を経て、省エネな暮らしの大切さに多くの方が気付かれました。2012年発売の「図解エコハウス」。これまで沢山のお施主さんがこの本を握りしめて設計相談に来られました。温熱を勉強したい実務者の方も是非!

パッシブハウス・ジャパン
東北芸術工科大学