月曜に出社すると事務所の玄関に大量の柿。今年もキーアーキテクツのお施主さんがご自宅で採れたものを週末に届けてくださいました。柿の木を切らないように建物の建て替えを計画し、今年無事に工事が完了しましたが、今年もちゃんと実がなって一安心です。
火水曜日は都内で開催されたEnergy Storage Summit にUNEPの理事として参加して参りました。ドイツの企業が主催するこのイベントでは主に海外の蓄電技術や再生可能エネルギーのマネージメントに関する発表が2日間かけて行われます。基本的にはどの国も脱原発が前提で、気まぐれな再生可能エネルギーの出力をいかに使いやすくするかを真剣に考える企業や団体が集まっているのですが、初日の冒頭に経産省の方の発表では2030年までに原発比率を現状の2%から20~22%超えに引き上げる一方、再生可能エネルギーは現状の15%から22~24%程度まで増やすのが日本政府の目標である、というかなり時代錯誤な政策をさらりと説明。高性能住宅と相性の悪いエネファームも現状の3倍以上の普及を目指す、といった、突っ込みどころ満載のお話をされたので、セッションの最後に質疑をしようと思い立ちましたが、なんとその頃には発表された方が既に会場にいらっしゃらない! 都合の悪い国際会議では言いたいことだけ言って逃げる、いかにも日本流ですね。
一方のドイツのエキスパートの発表はとても具体的で、例えばPower to Gasのプラントが紹介されていました(写真右下)。バイオメタンガスを蓄えるタンクをチューブ状に地下に埋設し、その上は芝生広場とし、太陽光パネルを設置することで、敷地内で太陽光の余剰電力からメタンガスを生成、貯蔵、必要に応じてバイオガスを車にフィード、そんなパワーステーションが今後増えていくというお話でした。
ちなみに、今週ドイツのボンで開催されたCOP23ですが、今年も日本が化石賞を受賞しました。化石賞は地球温暖化対策に後ろ向きな国に送られる名誉ある賞なんですね(笑)。
さて、今回のサミットの会場がたまたま飯田橋でしたので、近くの呉服屋さんに着物の紋入れをお願いしに行ったのですが、先日墓参りをして写真に収めて来た森家の家紋、なんと紋典には無い柄という事で、新たに型を起こすことになりました。祖先が一生懸命考えたオリジナリティあふれる紋ですから、受け継ぎたいと思います。
今週はもう一つサプライズがありました。
木曜の朝、自転車で会社に向かう途中、荷台に伐採した丸太を沢山積んだトラックに遭遇、運転手の若いお兄さんは路上駐車してスマホをいじっています。そこに私は歩み寄り、自己紹介をして、薪の原料にしたいので少し丸太を頂きたいとお願いし、トラックの荷台にある分の3分の1程の量を頂けることに。これ、我が家が一冬で使う薪の半分以上あります。しかも全てハイカロリーな広葉樹。荷台一杯で、処分費用が2万円程かかるらしいです。もっと上手に資源を循環させたいですね。ただ、かなりの重量物を運んだので朝からちょっと腰が痛い・・・。
金曜は都内で企業向け省エネ建築診断士セミナーの午後の部の講師を担当しますので、午前中に日本エコハウス大賞2017のプレゼンパワポを仕上げなくてはなりません!
下の写真は大賞ノミネートの「大間の家」からの眺め。薪ストーブと太陽熱を軸にした、”地球と家族に優しい家の楽しい暮らし”を皆さんにお伝え出来ればと思います。ちなみにプレゼンテーションは11月16日(木)にビックサイトにて、ジャパンホームショー内のイベントとして14時半より行われます。興味のある方は是非事前お申し込みの上ご来場ください。