とりあえず広葉樹以外で。

広葉樹を安易に使いたくない症候群の森です。突板やポリ合板なんて、もっと嫌です。

理由は話せば長いので割愛しますが、オール杉の面材で家具を作る長年の情熱が、何故か今年再発。自宅の引っ越しがきっかけで、「こんな家具が欲しい」という切実な思いが強くなり、あれこれスケッチしていたからかも知れません。

 

鹿児島のドリーミー大和さんによる、燻煙乾燥の杉柾材をキーアーキテクツの設計では長年使用させて頂いてますが、置き家具もこの材料で作りたい!という長年の夢をかなえるべく、この度ナイトテーブルをデザインいたしました!基本的には私の夢を全て実現したようなプロダクトとなりましたので、その全容を皆様にこっそりご紹介させて頂きます。

美しい杉の木目と、フォルボのファニチャーリノリューム、そして真鍮の取っ手という異素材のマリアージュ(3者で結婚は無いか?!)。美しくて見とれてしまいます。

気になる機能性ですが、引き出しの中には無印良品のベロア内箱が収納できる仕組みになっていて、小物を保管する事が出来ます。引き出しはアロマオイル等の小瓶が入る高さ。天板は手前がリノリューム貼り、耐水性と適度な摩擦力で飲み物等を置いても安心です。天板の奥は取り外し可能で、中にAC100Vのコンセントが収納されています。普段でしたらUSBコンセントを仕込みますが、USBも近年Type-Cが出てきたりと、タイムレスでは無いので、悩んだ末にAC100Vタイプに。

そしてなんと、天板の裏は鏡が付いていて、真鍮製のスタンド(既製品)にかけて使用する事が出来ます!真鍮製の照明ともマッチしました。今回使用した杉の巾剥ぎ材、実は棚板等に使用するための比較的リーズナブルな価格の材料なんです。でもプロの職人によって、こんなにゴージャスな置き家具に生まれ変わりました。ソリッドな木なので、小口を見せても美しく、表面に貼った材料はリノリュームだけ。これで小物が散らかりがちな私のベッド周りがすっきり美しくなりそうです。広島のプラスデコレーさん、厚木の坪原木工さん、ご協力ありがとうございました!

森みわ共著「あたらしい家づくりの教科書」

2016年9月1日発売

アマゾンで絶賛発売中!

東日本大震災を経て、省エネな暮らしの大切さに多くの方が気付かれました。2012年発売の「図解エコハウス」。これまで沢山のお施主さんがこの本を握りしめて設計相談に来られました。温熱を勉強したい実務者の方も是非!

パッシブハウス・ジャパン
東北芸術工科大学