基礎外断熱 続き

信濃追分の家の発泡ガラスボードが無事に基礎立ち上がりに打ち込まれましたので、今日はその仕上げ工程です。軽井沢は凍害がある地域のため、この発泡ガラスボードのベースコートにはセメントフリーの樹脂モルタルの使用が重要とのことで、StoJapanさんの施工指導の下、プライマー塗り、ベースコート+ファイバーメッシュ伏せ込みがスタートしました。Stoの湿式外断熱工法は、キーアーキテクツの設計で度々登場しますが、今回は基礎で活躍して頂くことになり、現場が突如黄色くなりました(笑)。

真っ白なベースコートが乾いたら、今度はトップコートに防水性能のあるダークグレーの左官材が施工されました。念のため、基礎の捨てコンに折り返すようにメッシュを伏せ込んで頂きました。発泡ガラスボードはシロアリの食害を受けません。ですので今回はキーアーキテクツ標準の銅板による蟻返しがありません。一方で、発泡ガラスボードの熱伝導率は0.052W/mKと、寒冷地軽井沢のパッシブハウスにはやや心細いものがあり、今回は基礎内断熱を併用する設計です。基礎内断熱の割合が大きすぎると、冬季に基礎コンクリートの室内側の表面温度は下がる傾向にあるため、完全な基礎内断熱程では無いにしろ、結露やカビのリスクは上がります。したがって、現在は寒冷地でありながらも、将来的にシロアリが北上してくる可能性のある地域での基礎まわりの断熱の検討は、慎重になされなければいけません。

建て方は7月上旬を予定していましたが、少しずれこんでしまい、中旬頃になりそうです。今回はストローグの金物工法で一部CLTや鉄骨柱もあり、木材の加工もやや複雑なため、プレカットも5軸のフンデガー登場とのことで、ここは待つしかありません!

 

そして偶然なのですが、ちょうど昨日ズッキーニの花が咲いたため、今晩は食卓も黄色になりました(笑)。

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パッシブハウス・ジャパン
東北芸術工科大学