松江に導かれて

12月10日の島根県松江市での講演会の会場に向かう途中、運河沿いにレンガ造らしき雰囲気の良いカフェがあったので、ふらっと立ち寄った際の出来事です。

カフェオレを注文して窓の外を見ると(よりによって雰囲気ぶち壊しの網入り硝子!)、運河の向こうに石造の洋館が見えました。

その建物を眺めながら、そういえば島根県に長野宇平次設計の建築はあるのかしら?と思い立ち、スマホで検索したところ、なんと、まさに私が眺めていたその建物が、それであったという一大事でした!

旧日本銀行松江支店、現在はカラコロ工房としていろんなショップや工芸体験施設が入ったスポットとして利用されています。実は1988年に一旦取り壊しが決まったものの、松江市の市民の皆さんの保存運動により、取り壊しを免れた建築だったのです。松江市民の皆様、本当にありがとうございました。

内部は銀行の面影が残る内装と、他の日銀支店同様の天窓が配置されていました。地下には当時の金庫が!アテンドして頂いた島根県のパッシブハウス・ジャパンのメンバーと記念撮影も。今回ご依頼いただいた講演会ですが、当初はスケジュールが合わず、かなりお待ちいただいての開催となりましたが、今思えば導かれていたのかなあと。本当に偶然ってあるものですね・・・。

今回の講演会は「健康で快適な家づくりセミナー」と称して、高齢者の介護の現場にお詳しい島根県介護支援専門員教会の石飛理事長や、島根県住まいづくり協会の木村さん、島根県建築士会専務理事の坪倉さんとのパネルディスカッションも行われ、省エネのみならず、高齢者が健康的に安心して暮らせる環境、若い人が暮らしたいと思うまちづくりの取り組みなど、沢山のテーマに触れることが出来、私自身もこのようなトークセッションの重要性を再確認することが出来ました。(森)

森みわ共著「あたらしい家づくりの教科書」

2016年9月1日発売

アマゾンで絶賛発売中!

東日本大震災を経て、省エネな暮らしの大切さに多くの方が気付かれました。2012年発売の「図解エコハウス」。これまで沢山のお施主さんがこの本を握りしめて設計相談に来られました。温熱を勉強したい実務者の方も是非!

パッシブハウス・ジャパン
東北芸術工科大学