2017年

10月

30日

バイオマスクッキング

今日は午前中にパッシブタウン3期の視察申し込みがありまして、朝から黒部に参りました。午後はコミュニティセンター内のペレット調理器の試運転序に、ハロウィンのクッキーを焼いてみました。

このイタリア製ペレット調理器は北陸の60Hzに対応できる状態にしてもらってから出荷され、パッシブタウンのコミュニティセンターは今年6月に竣工しました。今年初めての暖房シーズンを迎えましたが、温水回路も順調に動いており、床暖房と給湯タンクにペレットストーブの熱を分配してくれています。何しろオーブン庫内の温度がマニュアル通りに上がってくれ、無事にクッキーが焼きあがった事は、まだ国内での導入実績が少ないこの設備の採用を後押しして下さったお施主さんへの良い知らせです。

クッキーを焼くには170℃~180℃が必要なので、今回はオーブン出力を一番低くしてストーブを運転しました。アナログの温度計がガラス面に付いていますので、こちらから庫内の温度が180℃と読み取れます。写真にはガラス面に床のタイルが写りこんでしまっているのでちょっと変ですね。

 

この調理器は自動着火の間だけ300Wほど電力を消費しますが、それは1~2分の出来事で、その後はスクリューと排気ファンの動力だけですので80Wの消費電力で動き、暖房と給湯、調理のエネルギーを供給します。逆に言うと、電気が無いと何も動かない。なのでコミュニティセンターには4kW程の太陽光発電と、12kWhの蓄電池を搭載しました。万が一の時は防災拠点として地域の方の助けになればと思います。

ところでエネルギーを蓄えるというと、皆さん直ぐに蓄電池(ケミカルバッテリー)を思い浮かべませんか? でもお湯を貯める貯湯タンクも英語ではサーマルバッテリーと呼ばれ、重要視されています。どちらのバッテリーが製造時のエネルギー消費が少なく、長持ちするかは、何となくお分かりいただけると思いますが、こちらのコミュニティセンターではサーマルバッテリーも300L装備、太陽熱集熱パネルからの熱も受け取る回路となっています。

 

これまで長い道のりでしたが、今日は取り組んで良かったと思う瞬間でした。

私達に沢山の入れ知恵をしてくださった全ての皆様に感謝です。

2017年

10月

12日

リノベーションオブザイヤー2017

皆様の”いいね”投票をお待ちしております!

リノベーション推進協議会の開催するリノベーションオブザイヤー2017に、パッシブタウンでエントリーいたしました。エントリーは総工費によって分類されており、パッシブタウンは無差別級でのエントリーとなっております(笑)。

 

一次審査はウェブ投票となりますので、是非”いいね”ボタンで皆様の貴重な一票をお願いいたします!投票ウェブサイトはこちら

2017年

10月

09日

北米パッシブハウスカンファレンス2017

オークランド開催のNAPHN17に参加して参りました。

10月5~8日の4日間で、カナダ、ニューヨーク、カリフォルニアの3つのパッシブハウス推進団体が主催する北米パッシブハウスネットワークの2017年のカンファレンスに参加して参りました。写真はカンファレンスで販売されていたオリジナルTシャツ。この折れ線グラフは、PHPPのClimate Dataシートに表示される、各都市の月ごとの外気温と露点温度、そして南と西の垂直面に入る日射量ですが、そのままTシャツのデザインになっていてとても面白いなと思いました。これだけ気候に差がある北米ですが、地球温暖化に歯止めをかけるべく、お互いに情報交換をし合い、リソースの共有を重んじて連携しています。そこに沢山の建材メーカーや設備メーカーが協賛しており、各都市の行政の取り組みなども発表され、大きな関心が集まっている事を肌で感じました。北米には夏に蒸し暑い地域もありますので、夏に関してのパッシブハウス・ジャパンの取り組みや事例報告を是非して欲しいと今回声をかけて頂き、キーアーキテクツの森もカンファレンス2日目に30分程のプレゼンテーションを行いました。何しろ驚いたのは、今回のカンファレンスのメインスポンサー3社の内の2社は、ダイキンと三菱という日本のエアコンメーカーである事でした!躯体の高性能化に伴い、早く従来のエアコン式から脱却したよりスマートな冷暖房設備を商品化して頂きたいですね。

Tシャツに関しては、TOKYOバージョンも作って頂きたいな、なんて・・。

カンファレンスの公式サイトはこちら

森みわ共著「あたらしい家づくりの教科書」

2016年9月1日発売

アマゾンで絶賛発売中!

東日本大震災を経て、省エネな暮らしの大切さに多くの方が気付かれました。2012年発売の「図解エコハウス」。これまで沢山のお施主さんがこの本を握りしめて設計相談に来られました。温熱を勉強したい実務者の方も是非!

パッシブハウス・ジャパン
東北芸術工科大学