2024年

7月

28日

フィルターのお仕事

追分の家が竣工して早1年ちょっと。

常時滞在していないことを言い訳に、さぼり続けた熱交換換気装置のフィルターを

今更交換してみましたのでそのご報告です(汗)。

 

さて、換気と空調の機能が一体型となっているzehnder CHM200にはフィルターが4枚もあります(通常の熱交換換気のフィルターは下記①と②の2枚だけ)!

 

①まず左下が外気フィルター。F7グレードで外から入って来る新鮮空気の汚れを取るのが仕事。一番汚れていますね。

 

②その右が1Fトイレや収納、2F脱衣室から排気される汚れがちな室内空気を吸うフィルター。フィルターは若干粗目のG4グレードで埃をキャッチしますが、各吸い込み口にフィルターがあるせいか、それ程汚れていませんでした。

 

③左上の中くらいのサイズのフィルターは、冷房または暖房運転の際に、空調する空気の量を増やすために設けられたリターン口から入って来る室内空気のフィルター。使用頻度が少ないため、一番きれいでした。こちらもG4グレード。

 

④右側の赤いゴムパッキンが付いているのがPM2.5などを取り除く目的で取り付けられたHEPAフィルター。①または③を通過した空気が通るフィルターなのですが、HEPAは0.3μmの粉塵を99.97%キャッチできる目の細かさのため、表面がしっかり真っ黒け、という恐るべき現象が起きています。これはかなりショッキングな発見です。

写真左が①の外気フィルター。追分の家に常に人が滞在している訳では無い現状ですが、外気は常に入ってきますので、周囲の交通量も少なく、非常に空気が綺麗な立地であるにも関わらず、しっかり汚れているのは衝撃的です(良い子の皆さんはもっと頻繁に交換してくださいね)。本当はどうしても設置したかった静電気で埃や虫を除去するトルネックスという製品が、ダクトパーリー状態となっていた追分の家のキッチンの天井裏にどうにも収まらず、泣く泣く採用を断念、代わりにサイクロン式給気フードを取り付けました。その結果、1年半フィルター交換を怠った後も、この外気フィルターには虫などがまったく引っかかっていませんでした。ここが大型の虫の墓場のようになっているとフィルター交換の際に結構キツイのです。特に天井設置の場合は亡骸が顔の上に落下してきたり・・。

 

写真右が④のHEPAフィルター。①または③を通過した空気が通りますが、パッシブハウスなので、冷暖房シーズンがかなり短く、リターン口の使用頻度が少ないため、主に①で取り切れなかった外気の汚れがキャッチされたと推測出来ます。上述のトルネックスと同様、HEPAは理論上花粉やウィルス等もキャッチする細かさです。トルネックスを付けた人はこちらのHEPAフィルターを割愛したい気持ちになるのは無理もありませんが、追分の家はこのフィルターが一番細かいフィルターになります。

 

フィルターが汚れたまま換気装置を使用していると、だんだん空気抵抗が大きくなり、ファンの回転数も上がり、送風の音がうるさくなったりしますので、建物の立地(外気の汚れ具合)にもよりますが半年~1年でフィルター交換をお勧めします、ってずぼらな私が言う資格無いですけど(笑)。

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2024年

7月

11日

少年少女よ、大志を抱け!

めしのタネというウェブサイトと社団法人を運営している私の大学時代からの知人が、子供達のために様々な職業人にインタビューする企画を続けており、私のこれまでの人生の紆余曲折に関するインタビューがこの度公開となりました。まあ人生いろいろあるよねーという事で、大人の皆さまはご笑覧頂ければ幸いです❤

 

そして少年少女よ、大志を抱け!

Boys and girls, be ambitious!

 

めしのタネのサイトはこちら。

 

2024年

7月

05日

うりずんハウスで国際交流を!

2023年に沖縄初のパッシブハウス認定を取得した、名護市のうりずんハウスを1年半ぶりに訪れました。前回は換気装置の風量調整に立ち会うというドキドキのタイミングでしたが、今回はPHJ九州支部主催の勉強会への参加です。実は沖縄と台湾では気候がとても似ており、沖縄でパッシブハウスが完成した暁にはパッシブハウスを通じた両地域の国際交流に繋げたい!という思いもありました。

 

うりずんハウスのPHIのデータベース上の情報はこちら

お施主さんから初めて本プロジェクトのご相談をいただいたのが2017年頃でしたので、あれから7年の歳月を経て、今回は台湾でパッシブハウスに取り組むJayをゲストとして迎えることが出来、ようやっとその夢が叶いました。とはいえ、このプロジェクトはお施主さんご夫妻による尋常ではない程の推進力と忍耐力無しには成功することは無かったでしょう。初めてパッシブハウスに挑む沖縄の設計士さんと二人三脚で歩み、沖縄の施工者さんを説得し続けた労力は称賛に値します。勿論、私もただ待っていた訳では無く、裏方として内地から出来る限りのサポートをしておりましたが、どちらかと言うと「待てば叶う」ですね(笑)。

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森みわ共著「あたらしい家づくりの教科書」

2016年9月1日発売

アマゾンで絶賛発売中!

東日本大震災を経て、省エネな暮らしの大切さに多くの方が気付かれました。2012年発売の「図解エコハウス」。これまで沢山のお施主さんがこの本を握りしめて設計相談に来られました。温熱を勉強したい実務者の方も是非!

パッシブハウス・ジャパン
東北芸術工科大学